工場の稼働変動に対応するシステム
稼働変動が大きい工場でも、燃焼式脱臭装置を導入する場合は工場の最大排出風量及び最大排出VOC濃度を前提に設計されます。その結果、処理システムは大型化し、工場の稼働率が低い場合は、低濃度のVOCを非効率に処理することになり、大幅なランニングコスト増が発生します。
VOCを高効率で処理を行うという観点でVOC処理システム側から考えると、処理装置は小型で、常時一定の排気風量と、その燃焼装置に適切なVOC濃度(蓄熱式・酸化触媒式脱臭装置等では自然領域、MGTの場合は10,000〜18,000ppmC以上)が導入されることがより経済的運転状態といえます。
当社が開発した稼働変動対応システム(特許申請中)は、濃縮倍率可変制御システムとVOC濃度制御システムを有機的に組み合わせることにより、高効率なVOC処理を実現するシステムです。
濃縮倍率可変制御システムは、工場の稼働変動による排気風量の変動に拘わらず、一定量の風量を処理システムに導入することを可能とし、濃縮倍率に比例して、VOC濃度も高めるシステムです。その結果、VOC処理装置の小型化と低燃費を実現します。
濃縮倍率を可変にすると、VOC濃度が処理システムに最適な濃度を超える場合が発生します。そのため、VOC濃度制御システムを組み込み、処理濃度の上限値を制御することにより、安全で且つ、経済的なVOC濃度での処理を可能としました。
VOC処理システムに稼働変動対応システムを組み込むことにより、
VOC処理装置の小型化と高効率運転が実現されます。